三島に「恵明学園」という親の居ない子たちの施設がある。
そこでのクリスマス会に参加させて頂いた。
友人が社長を務める「RST」という会社に、ここで育った社員がいる。
その方は、仕事に人に仲間に一生懸命。なんでそんなに真っ直ぐなんだ?の社長の問いに、「学園のお父さん、お母さんが素晴らしかったからだ」と答えたそう。
その言葉に興味をもった社長が学園を訪れ、園長先生の言葉に揺り動かされたことから、
クリスマス会を社員全員による手作りで開催。
2回目となる今年は、ボランティア団体「ファミリーインターナショナル」さんによる演劇、静岡を代表するマジシャン「DAICHI」によるマジックショー、
「KENTO’S」メンバーのよる生演奏、そして、私は司会と読み聞かせを担当させてもらった。
30分のステージ、正直、相当頭を悩ませた。
3歳から19歳の子ども達、そして、大人もいる。
子どもの集中力はもって15分。
練習の時も相棒のピアノのずみちゃんと、練り直し練り直し・・・。
しかし、そんな不安は杞憂に終わったようだ。
私はいつも、本を読むとき、相手の反応をみたいがために、
観客の顔を覗きこむように目を配らせている。
子どもたちはいつも「画像」なり、「本」なりを見ている。
それが、今回は、私の顔を見て聞いてくれている女の子がいた。
ずっと目があっていたのだ。
そのクリっとした、ウルっとした目にすいこまれるように、私は物語を進めた。
その子の感情が、私の朗読にうつってきているかのようだった。自然と言葉が出てきた。
普通、小さい子は、親の膝に座っていると甘えてしまう。怒られても愚図るのが当たり前かのように、声をあげて身体を動かす。
ずっと、三角座りで、姿勢よく聞いてくれていたみんな。
今でも、その眼差しは私の瞼にはっきりとやきついている。
最後に、学園の子どもたちが、唄のプレゼントをくれた。
何とも優しいその歌声、そして、その歌詞、ぜひご紹介したい。
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「一番素晴らしい贈り物」
形もない かおりもない
やわらかな 手ざわりもないけど
私たちは 知っています
美しい 本当の贈り物
星を追いかける あなたのたびは
限りない やさしさを
いつくしむ旅
すりむいた その傷は とうとい宝物
一番素晴らしい贈り物
やがて来るでしょう あなたの朝が
星よりも 月よりも
まぶしい朝が
透明な その瞳 とうとい宝物
一番素晴らしい贈り物
一番素晴らしい贈り物
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また来年、クリスマスの時期にあの瞳に会いに行く。
その日まで、声と心を磨いとくね!
‘
2010.12.31