「ナレ」録りは「慣れ」ではない。

おやじギャクのようなタイトルですが、真剣だっ!!だっ!だっ!

 

スタジオに入ると、

「始めから笑っている体(てい)で・・・・」

と、ディレクターさんから指示が来る。

 

「笑顔スイッチ ON!」

 

私の身体が作動する。

ヘッドフォンから流れてくる軽快な音楽にのって、楽しいことを考えて、目頭下げて、はつらつと喋る。

 

でも、何か違う・・・。

こんな小手先で喋っちゃいけない・・・。

心が感じた。

 

本来、喋りというのは、

その場の空気、

即ち、「ディレクターさんやら、営業さんやら代理店さんやらの思いが入り混じりあったもの」

に、

「私の持ってる力」

が、

かけあわさって、思いもかけない化学反応がおこり、

想像を超えた「いいもの」が誕生する。

足し算ではない、掛け算くらいのとてつもない大きな反応!!!!

 

 

最近、理屈でマイクの前にいる私がいる・・・。

 

 

これじゃいけないように思う。

ディレクターさんからは「いいものが出来た」との言葉を戴いたが、

作品としては、完成度が高かったようだが、

自分しては、密かに自分にダメダシ・・・。

 

 

毎日、細胞を刺激してあげないと、いいものは出来ない・・・。

 

仕事を精査して、心に栄養を与える時間を多くとろう。

 

2011.7.2

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